一般の取引でヤクザ事務所なんて絶対買えないし、契約解除条項に引っかかるので競売を利用しているというのが実態である。
大阪地方裁判所の競売でも、業界内ではバックがヤクザだと言われている会社が毎回大量に物件を仕入れている。
落札する会社はダミー会社なので、事実上放置状態である。
裁判所は警察と協力してヤクザのマネロンの舞台にならないように対策を講ずべき!
<暴力団>競売で組事務所確保…暴排機運の中、法の網くぐり
毎日新聞 8月16日(金)7時15分配信
東海・北陸6県の暴力団事務所の約1割が、裁判所による不動産競売で取得されていたことが中部弁護士会連合会の調査で分かった。
◇東海・北陸で発覚
大半の都道府県が暴力団排除条例で不動産取引を規制する一方、競売には暴力団排除条項がない。全国的にも競売が暴力団の事務所確保や資金源になっている可能性があるとして、日本弁護士連合会は暴力団の参加を禁じる法整備を求める意見書をまとめた。
中部弁護士会連合会は昨年末〜今年4月、指定暴力団山口組の組長の出身母体、弘道会が本拠を置く愛知をはじめ石川、福井、富山、岐阜、三重の計6県で、約100の組事務所の登記を調査。競売物件だったのは約1割で、組長が経営する会社が取得したり、一般人を装った暴力団関係者が取得したりするケースがあった。
日弁連の民事介入暴力対策委員会によると、43都道府県では暴排条例により、組事務所として使われることを知りながら不動産を譲渡することはできないが、競売の入札参加規定には排除条項がなく組員らも参加できる。
兵庫県警が今年5月に摘発した建設業法違反事件では、山口組系暴力団と関係のある建設業者が複数の競売物件を入手していたことが判明。この業者は競売で安く入手した上で、立ち退き料やテナント代を得ようと思ったという趣旨の供述をしたといい、捜査幹部は「組事務所開設や資金源確保のために競売物件を悪用する可能性が高まっている」と指摘する。
日弁連は6月に最高裁と法務省に出した意見書で、民間の不動産購入から排除されている暴力団にとって「競売が堂々たる抜け道になっている」と批判。民事執行法を改正し、組員らが役員になっている法人が競売に参加できないようにすべきだと主張している。
同委員会の小島浩一弁護士は「組員を含めた暴力団関係者が高い割合で競売に参加している実情が調査で浮き彫りになった。関係機関と連携して法整備を促したい」と話している。【飯田憲】