NHK受信契約訴訟


    原則、契約が成立するためには「申込み」に対して「承諾」が必要になる。

    前回の東京高裁では、NHKが契約締結を通知すれば2週間経過後に契約が成立するとして「承諾不要」という立場を取ったは、今回は「承諾必要」とする立場を取った。

    同じ裁判所でも裁判官によって結論に至る法律構成が違う。

    放送法やNHKの受信規約で「当然に契約が成立する」と規定すれば済むこと。

    結論は同じなのだから。

    NHK受信契約「相手の承諾必要」 高裁判決分かれる

    2013/12/18 20:52

     NHKが個人を相手に受信料の支払いを求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁の下田文男裁判長は18日、「NHKからの契約申し込みと、受信者による承諾という双方の意思表示がなければ受信契約は成立しない」との判断を示した。契約を結ぶ義務があること自体は否定せず、受信料は支払うよう命じた。
     10月には同様の訴訟で東京高裁の別の裁判長が「NHKが契約の締結を通知すれば、承諾の意思表示がなくても2週間経過すれば契約が成立する」との判決を出しており、判断が分かれた。
     下田裁判長は「放送法には『申し込みと承諾が一致する以外の方法でも契約が成立する』とうかがわせるような規定はない」と指摘。総務相が認可しているNHKの受信規約でも、NHK単独の意思表示で契約が成立する方法は定めていないとして「契約は受信者に契約の承諾を命じる判決が確定した段階で成立する」と判断した。
     一審・東京地裁判決は被告の個人に受信契約の承諾と、受信料の支払いを命じたが、NHK側は「判決で強制的に承諾させる手続きは遠回りで不必要」だとして、契約が成立していることを前提とするよう求めて控訴していた。

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