破産→民事再生


    民事再生→破産が通常のパターン。

    破産申立した代理人の見込み違いでは?

    異例の“破産後民事再生”を申請していた和田工業、再生手続き開始決定を受ける

    帝国データバンク 5月15日(木)18時0分配信

     5月7日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請していた、和田工業(株)(TDB企業コード985865103、資本金4350万円、東京都墨田区本所3-21-10、代表和田圓氏)は、15日に再生手続き開始決定を受けるとともに、管財人による管理命令を受けた。
     管財人には申請代理人の松田耕治弁護士(東京都千代田区丸の内2-2-2、電話03-6212-5713)が選任された。再生債権の届け出期間は6月11日まで、認否書の提出期限は7月9日、再生計画案の提出期限は8月5日となっている。
     当社は、1932年(昭和7年)8月創業、41年(昭和16年)9月に法人改組されたプラスチック容器メーカー。化粧品容器、薬品容器、家電部品等の製造、販売を主に行い、高い技術力を背景に化粧品メーカーや電機メーカーなどを主な販路に、2005年8月期には年売上高約46億6000万円を計上していた。
     しかし、得意先各社の海外シフトや同業他社との価格競争、さらにリーマン・ショック以降は、資金繰りが厳しさを増していた。このため、中小企業再生支援協議会の協力も得て借入金のリスケジュールを行うなど、業況改善に努めていたが、当社が得意とする携帯電話部品はスマートフォンの台頭から需要が低迷。2013年8月期の年売上高は約18億円にまで減少するなか、資金繰りは限界に達し、2月12日に東京地裁へ自己破産を申請し、同日破産手続き開始決定を受けていた。
     その後も裁判所の許可を得て、破産管財人のもとで一部容器の製造を続け、従業員との雇用関係もそれに従って継続していた。この間、得意先からの受注が順調に推移。加えて、仕入先および従業員の協力を得て生産体制も回復するなか、4月30日に東京地裁より民事再生法を申請する許可を得て、5月7日に同法の適用を申請した(破産手続きについては、民事再生手続きの開始決定により中止となる)。
     負債は約30億8900万円の見込み。
     なお、破産手続き開始決定後に民事再生法の適用を申請するのは極めて異例のケース。

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