正式名称は「マンションの建替えの円滑化等に関する法律」
マンションの建て替えに関し、区分所有法には決議要件程度の規定しかなく、その後の手続が速やかに進むよう制定された法律である。
建て替えは区分所有者及びその議決権の5分の4以上の賛成で進められるが、土地を売却して別の場所に移りたい区分所有者が多い場合はどうなるか?
これは建て替えではなく「共有物の処分行為」に該当するので、原則通り民法が適用され、区分所有者全員の同意が必要となる。
これでは売却が進まないので、建て替えと同じく5分の4以上の賛成で第三者に売却できるようにするのが今回の改正である。
これにより、築年数は古いが比較的立地の良いマンションはデベロッパーに売却するという選択肢が生まれ、容積率の緩和を絡ませることで旧耐震基準のマンションを建て替えるきっかけにしたい・・・というのが法改正の狙いである。
これは不動産屋にとっても新たなビジネスチャンスである。