まず、訴額は「総額」ではなく「個別」に判断する。
まぁ当然だろう。
問題は140万円の算定方法。
報道によると、約定債務300万円で引き直し計算後に200万円になる場合は「ダメ」と判断。
いやいやいや。当然でしょ。
僕は元々そういう解釈でやってましたよ。
依頼者の受ける利益が100万円(300万円-200万円)なので代理できる、なんていう考え方に無理がある。
その考え方なら、約定債務100万円で引き直し計算後に-100万円(過払い金)だと代理できないという解釈になる。
問題は約定債務200万円で引き直し計算後に100万円になる場合や-100万円(過払い金)になる場合も約定債務が200万円の時点で「ダメ」なのかということ。
恐らく緊急の研修会が開催されるだろうから、不動産屋ではあるが興味はあるので参加しよう。
以下引用
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<債務整理>140万円超、司法書士は担当できず 最高裁
毎日新聞 6月27日(月)21時23分配信
司法書士が弁護士に代わってどこまで債務整理を担えるかが争われた訴訟の上告審判決で、最高裁第1小法廷(大谷直人裁判長)は27日、「債務額(借金額)などが140万円を超える場合は司法書士は担当できない」とする初判断を示した。この問題では日本弁護士連合会(日弁連)と日本司法書士会連合会(日司連)の主張が対立していたが、日弁連側に軍配が上がり、司法書士の業務範囲が狭まることになる。
2002年の法改正で、司法書士は簡易裁判所の民事裁判にも代理人として関与できるようになった。簡裁が扱えるのは請求額の上限が140万円の案件のため、裁判外の債務整理でも司法書士が扱えるのは140万円以下とされる。
この140万円の解釈について、日弁連は「借金額が基準」、日司連は「債務圧縮や弁済計画の変更で依頼人に生じる利益が140万円以下なら代理できる」と主張していた。
判決は「司法書士が代理できる範囲は客観的かつ明確な基準で決められるべきだ。和解が成立して初めて判明するような、弁済計画の変更による経済的利益の額で決められるべきではない」と判断した。非弁活動で損害を受けたとして、和歌山県の男性が司法書士に賠償を求めた訴訟で、司法書士の賠償額を日弁連側の主張に沿って約240万円とした2審判決が確定した。
判決後、日弁連は「市民に分かりやすく、法の趣旨に沿った妥当なものと考えている」とコメント。日司連は「我々の主張が認められなかった部分があることは極めて遺憾。判決を厳粛に受け止め対応していく」とした。【島田信幸】