売買契約書に「売主・買主は、買主が指定する司法書士に登記手続を依頼しなければならない」という文言を入れて、売主の本人確認を妨害する「売主側司法書士」「司法書士分かれ」を排除することが重要である。
「売主側司法書士」が地面師グループに抱き込まれていたり、騙されていた場合、買主側の司法書士が決済の場だけで成り済ましなどを発見するのは非常に困難である。
自浄作用の働かない不動産業界に代わって司法書士業界が「一取引一司法書士の原則」を徹底すべきなのだが、業者の言いなりなのが本当に情けない。
今後所有者の高齢化がますます進むので、地面師事件もどんどん増えていくだろう。
売主が司法書士を連れてくるような取引は色々な意味で「胡散臭い」という認識が少しでも世間に広がることを願うばかりである。
以下引用
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土地所有者装い3000万円詐取容疑 「地面師」2人逮捕
2/19(金) 12:10配信 毎日新聞
東京都調布市の土地を所有者に無断で売却し、不動産会社から現金3000万円をだまし取ったとして、警視庁捜査2課は19日、墨田区錦糸4、不動産仲介業、秋田修被告(76)=詐欺罪などで起訴=と、千葉県習志野市東習志野8、無職、鈴木喜重子容疑者(84)を詐欺や偽造有印公文書行使容疑などで逮捕したと発表した。同課は、所有者になりすまして勝手に土地を売却する「地面師」グループとみている。
逮捕容疑は2016年12月、偽造したパスポートの写しを使うなどして調布市八雲台の土地約1400平方メートルを所有する90代女性を装い、都内の不動産会社から土地代の手付金名目で現金3000万円をだまし取ったとしている。「話したくない」などと供述しているという。
同課によると、秋田容疑者が主導し、鈴木容疑者は地主のなりすまし役だった。本来の土地所有者の不在を確認した上で所有者宅前に被害会社の担当者を連れて行き、鈴木容疑者に地主のように振る舞わせたという。
秋田容疑者は17年3月に東京都渋谷区の土地を所有者になりすまして売却し、現金8000万円をだましとったとして逮捕、起訴されている。【岩崎邦宏】