相談者からのヒアリング・売買契約書・登記申請書類の閲覧などから判明している事実関係は以下のとおりである。
~関係者~
「A」→「B1」→「B2」→「C」
A・・・・登記記録上の所有者(個人)
B1・・・Aと売買契約を締結した主犯(宅建業者で中華系の法人)
B2・・・Cと売買契約を締結した共犯(個人)
C・・・・最終の買主で当社の相談者
~ポイント~
1.決済場所(B1事務所)にはAもB2も同席しておらず、CはB1の要求で6000万円を「現金」で支払わされた。
2.B1はCに対しては仲介業者を装っており、7000万円で転売できるとCに信じ込ませていた。
3.B2はB1が契約の当事者であることをCに隠すための単なる「ダミー」であり、事実上一体の存在と推測される。
4.CはB1や司法書士からAの存在について一切説明を受けていなかった。
5.決済後にCがA宅を訪問して質したところ、Aは単純なB1への売却と認識しており、Aが受け取ったのは4000万円だった。
6.当然ながら、AはCの存在やスキームの内容をこの時初めて認識した。