昨夜の『半沢直樹』にて。
半沢が債務者の隠し口座を発見し、それをすぐに差し押さえて回収するという場面があるのだが・・・。
少々無理がある。
まず、5億円の融資は無担保貸付であったから、債務者名義を取らずして口座差押えはあり得ない。
何らかの債務者名義(公正証書等)があったとしても、債務者の愛人(今をときめく壇密)名義の口座を差し押さえるのは至難の業である。(仮差し押さえでも難しいと思う。)
このような事情を考慮しても非常に楽しめるドラマではある。
実務では、債務名義をとったA社は抜け殻で、代表取締役を同じくするB社名義に財産が移されていることはよくあるのだが、原則的には差押えできない。
それをするには、詐害行為取消訴訟等でB社名義の財産が実質的にA社のものであることを立証しなければならない。
それが実際に行われたのが、RCCが朝鮮総連に提起した裁判であり、数年の歳月を要している。