大半の詐欺買取屋が「ババ抜き」の「ババ」を引き始めている不動産市況において、その「ババ」を一般消費者に引かせる手段が「不動産小口化商品」である。
大別すると、大人数に数百万円単位で収益物件に投資させるものと一棟のオフィスビルを区分建物に変更して階数ごとに売り付けるものに分かれる。
前者はRIETを小規模にしたようなものであり、REITが利益相反であるように、事業主が優良物件の収益を一般消費者と分けるはずがない。
それに事業主が優良企業なら銀行からの低利融資が受けられずはずであり、一般消費者から資金を集める必要がない。
後者は分譲マンションのオフィスビル版である。
分譲マンションの場合はデベや管理会社にぼったくられても分母が大きいので被害を分散できるが、オフィスビルの場合は被害が大きすぎる。
例えば、一棟で売れば10億円でしか売れない10階建てオフィスビルを階層ごと10戸に区分し、それぞれ「1.5億円+バカ高い管理費付き」で事業会社に売り付けるのである。
「区分所有オ○ィ○」という登録商標でTVCMや新聞広告までやっている会社もある。
購入した事業会社は管理・修繕などの自由はないし、分譲マンションと違い売る場合の流通性が著しく劣る物件を保有することになる。
不動産屋の「小口化商品」に騙されるな!