危険運転を認めない海津雅英被告(32)と弁護士の思考回路


    「酒飲んで人を轢き殺しましたが酩酊状態ではなかったので危険運転ではないです。」

    「スマホを見ていて人を轢き殺しただけなので危険運転ではないです。」

    こんな主張が許される世の中でいいのか?

    小樽ひき逃げ、危険運転争う=「酒で前方注視困難」否定—被告側・札幌地裁

    時事通信 6月29日(月)10時36分配信

     北海道小樽市で昨年7月、飲酒運転で女性4人をはね死傷させ、現場から逃走したとして、自動車運転処罰法違反(危険運転致死傷)と道交法違反(ひき逃げ)の罪に問われた元飲食店従業員海津雅英被告(32)の裁判員裁判の初公判が29日、札幌地裁(佐伯恒治裁判長)で開かれ、被告は罪状認否で「酒の影響で前方注視が困難な状態ではなかった」と述べた。弁護人も「よそ見をした過失による事故だ」と述べ、過失運転致死傷罪にとどまり、危険運転罪は成立しないと主張した。
     海津被告は遺族らに対し、「申し訳ないことをした」と謝罪した。判決は7月9日。
     札幌地検は昨年8月、4人の死傷について過失運転致死傷罪で起訴していたが、同10月に刑のより重い危険運転致死傷罪への訴因変更を地裁に請求し、認められていた。
     検察側は冒頭陳述で、海津被告は近くのビーチで事故の約12時間前から酒を飲み、運転前にシャワーを浴びた際、服の置き場が分からなくなるほどの状態だったと指摘。事故現場が見通しの良い直線道路であることや、被告が捜査段階で「4人に全く気付かなかった」と供述していたことなどを挙げ、「(事故の状況は)アルコールの影響なしには説明できない」と主張した。
     一方、弁護側は冒頭陳述で、被告は運転前の数時間は酒を飲んでおらず、酩酊(めいてい)状態にはなかったと指摘し、事故はスマートフォンを見ていた脇見運転によるものだと訴えた。

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