平野保生容疑者(79)の事件で考える~私道(私有地)と通行権~


    この事件は「私有地」ではなく「共有地」であり、アタマのおかしいオッサンの言動に注目が集まっているが、これをきっかけに私道(私有地)の通行権について考えてみた。

    世の中には一見すると公的な「道路」に見えるが、実は「私道」であるというケースは至る所に存在する。

    無責任なマスコミは「生活道路」などという中途半端な用語を用いて本質を理解していなかったが、以下のようなパターンが考えられる。

    1.建築基準法上の道路に該当する場合・・・誰でも通行できる。これは争いがないだろう。

    2.囲繞地通行権が認められる場合・・・対象者が通行できるのは当然として、対象者以外は通行できないのか?

    3.建築基準法上の道路ではなく、単なる「通路」の場合・・・オッサンが言いたいのは恐らくこれだろう。「所有権絶対の原則」と「権利乱用の法理」の争いになる???

    4.外形上「通路」でもないが、単なる「通り道」として利用できる場合・・・「通り抜けお断り」の張り紙がされているような場所であり、3.とは外形上の違いだけで法的な違いはないのでは???

    裁判例も多いようなので、難しい問題のようだ。
     
     
    以下引用
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    通行妨害で自転車男性押し倒す 傷害容疑で男を逮捕 堺

    11/8(水) 21:23配信 産経新聞

     自転車の男性を押し倒してけがをさせたとして、大阪府警西堺署は8日、傷害の疑いで、堺市西区上、無職、平野保生(やすお)容疑者(79)を現行犯逮捕した。「私有地に勝手に入った自転車を止めようとしただけ」と容疑を否認している。
     逮捕容疑は8日午前6時15分ごろ、自宅前の私道を自転車で通行した近くの20代男性を押し倒したうえ、胸ぐらをつかむなど暴行し、足などに軽傷を負わせたとしている。
     同署によると、私道は平野容疑者を含む周辺住民が共同で所有。平野容疑者は自宅前の道路に白いペンキで「私有地」と書き、通行人を怒鳴りつけるトラブルを繰り返していた。9月以降に110番が10~20件あったという。
     平野容疑者は平成27年11月にも、今回の私道に植木鉢などを並べ、周辺住民の通行を妨げたとして往来妨害容疑で逮捕されている。

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